難病 パーキンソン病患者とともに生きる。
Akira Magazinパーキンソン病 介護・症状日誌
パーキンソン病 薬 一覧
パーキンソン病 薬物療法に使われている代表的な治療薬のリスト、新薬を紹介します。
現在用いられている薬は、ADL（日常生活動作）の低下、QOL（快適な生活環境）の改善、対症療法の薬です。
根本的治癒の薬は現在ありません。
Page Contents
| ①薬効と種類 | ②ドーパミン 補充薬 |
③酵素 阻害薬 |
| ④受容体 刺激薬 | ⑤受容体 拮抗薬 | ⑥受容体 遮断薬 |
| ⑦パーキンソン病 薬一覧 |
ー | ー |
①薬効と種類
| ドーパミン補充薬・阻害薬（炭素・酵素） | |
| ドーパミン補充薬 | レボドパ |
| ドーパミン脱炭素酵素 阻害薬 |
カルビドパ |
| ベンセラジド | |
| 阻害薬（MAO-B） | セレギリン |
| 阻害薬（酵素） | ゾニサミド |
| エンダカポン | |
| ー | ー |
| ノルアドネラリン増強薬 | ドロキシドパ |
| 受容体刺激作動薬・拮抗薬・受容体遮断薬 | |
| 受容体刺激 | ・アマンタジン ・プラミペキソール |
| ・ロピニロール ・ ロチゴチン | |
| ・アポモルヒネ ・カベルゴリン | |
| ・ブロモクリプチン ・ペルコリド | |
| 拮抗薬 | イストラデフィリン |
| 受容体遮断 | ・トリへキシフェニジル ・プロメタジン |
| ・ビぺリデン ・プロフェナミン | |
| ・メキセン・ピロヘプチン | |
②ドーパミン補充薬
脳内（大脳基底核の黒質、線条体）へ不足している神経伝達物質ドーパミンを補充する。
| 作用 | 解説 |
| ドーパミン 補充 |
ドーパミンを直接投与しても 血液脳関門を通過できないため 前駆物質「レボドパ」を使用します。 レボトバは、ドーパミン脱炭素 酵素によりドーパミンへ変換され ますがドーパミン脱炭素酵素は、 脳内以外にも存在しているので、 脳内へ移行する割合は約1%程度。 |
| ドーパミン 補充 （酵素配合） |
脳内へ移行率を上げるためドーパ ミン脱炭素酵素の阻害薬を配合。 レボドパ + ドーパミン脱炭素酵素 阻害薬。 移行率が少ない場合は、酵素阻 害薬も併用されます。 |
| 作用 | 薬物名 | 商品名 |
| 補充 | レボドパ | ドパゾール |
| ドパストン | ||
| ドパール | ||
| 酵素 配合 |
カルビドパ | シネット |
| ネオドパストン | ||
| ベンセラジド | ネオドパゾール | |
| マドパー |
③酵素阻害 薬
ドーパミン前駆物質「レボドパ」を脳内へ効率よく届けるために必要な酵素を阻害。
| 阻害酵素 | 解説 |
| カテコール -O- メチル基転移 酵素 （COMT酵素） |
COMT酵素は、カテコールアミン （ドーパミン、ノルアドレラリン、 アドレラリン）の分解酵素。 末梢に存在するカテコール ーOーメチル基転移酵素を 選択的に阻害することで 血液関門までの経路で レボドパからのドーパミン 代謝を阻害。 レボドパの細胞内血中半減期 （濃度）を延長。 （末梢COMT阻害薬とも 呼ば れている） よってレボドパ製剤と併用投与 で効果が現れます。 |
| ドーパミン 脱炭素酵素 |
ドーパミンを直接投与しても 血液脳関門を通過できない ためドーパミン前駆物質 「レボドパ」を使用します。 レポドバは、血液関門を通って 脳内に入るとドーパミン脱 炭素酵素によりド-パミンと なります。 脱炭素酵素は脳内だけで はなく末梢にも存在、その ため脳に到達するまでに ドーパミンへと変換され脳内 へ移行する割合は減少する。 脳内移行率を上げるために 末梢だけに作用するドーパミン 脱炭酸酵素阻害薬が用い られます。 |
| モノアミン 酸化酵素 （MAO-B酵素） |
ドーパミン作動神経細胞より シナプスに放出された神経 伝達物質モノアミンを酸化 除去する働きがあります。 MAO-B酵素を選択的に阻害 して、ドーパミンから生成 されるノルアドレナリンの生成 を阻害しドーパミン濃度を 上げる。 |
| 阻害酵素 | 薬物名 | 商品名 |
| カテコール -O- メチル基転移 酵素 （COMT酵素） |
エンダカポン | コムタン |
| ドーパミン 脱炭素酵素 |
カルビドパ | シネット |
| ネオドパストン | ||
| ベンセラジド | ネオドパゾール | |
| マドパー | ||
| モノアミン 酸化酵素 （MAO-B酵素） |
セレギリン | エフピー |
| ゾニサミド | トレリーフ | |
| エクセグラン |
④受容体刺激 薬
大要な運動の抑止に貢献していると考えられています。
| 刺激する受容体 | 解説 |
| ドーパミンD2 受容体 |
D1受容体： 中枢神経系で最も豊富な ドーパミン受容体で、神経細 胞成長を調節、血管拡張 （腎血管や腸間膜動脈）、 いくつかの行動反応に関係。 D2受容体： 線状体背側部に発現が見ら れ、淡蒼球に投射する。 筋緊張異常や統合失調症に 関連すると考えられています。 線条体、大脳皮質、辺縁系 などに強く発現している。 D3受容体： 認知的および感情的な機能に 働く事を示し、中脳皮質、 辺縁系に発現。 統合失調症やパーキンソン 病の治療標的です。 |
| ドーパミンD2・D3 受容体 |
|
| ドーパミンD2 受容体 |
|
| ドーパミンD1・D2 受容体 |
|
| ドーパミンD1～D5 受容体 |
短時間作用型投与後20分で オフ症状を速やかに改善する、 投与後120分で効果が消失する。 |
| グルタミン酸 受容体 |
NMDA型グルタミン酸受容体に 拮抗作用がある事が抗 パーキンソン作用の原因と 考えられています。 セレギリンと同様に覚醒 される方向に働くので注意。 |
| 刺激する受容体 | 薬物名 | 商品名 |
| ドーパミンD2 受容体 |
タリペキソール | ドミン |
| プラミペキ ソール |
ピーシフロール | |
| ミラペックス | ||
| ロピニロール | レキップ | |
| ドーパミンD2・D3 受容体 |
ロチゴチン | ニュープロパッチ |
| ドーパミンD2 受容体 |
カベルゴリン | カバサ－ル |
| ブロモクリ プチン |
パーロデル | |
| ドーパミンD1・D2 受容体 |
ペルコリド | ペルマックス |
| ドーパミンD1～D5 受容体 |
アポモルヒネ | アポカイン |
| グルタミン酸 受容体 |
アマンタジン | シンメトレル |
⑤受容体拮抗 薬
アデノシンA2A受容体を阻害し、GABA神経の過剰興奮を抑制することで、アンバランスになった神経シグナル
伝達を正常化。
伝達を正常化。
| 拮抗させる 受容体 |
解説 |
| アデノシンA2A 受容体ブロック |
運動機能の低下をもたらす神経 伝達物質GABA（γ-アミノ酪酸） を分泌。 ドーパミンにより抑制され、逆に アデノシンA2A受容体からの 刺激で興奮。 パーキンソン病では、ドーパミン が不足し、アデノシンA2A受容体 のほうが優勢になります。 アデノシンA2A受容体を阻害し、 抑制することで、アンバランス になった神経シグナル伝達を 正常化。 |
| 拮抗させる 受容体 |
薬物名 | 商品名 |
| アデノシンA2A 受容体ブロック |
イストラデ フィリン |
ノウリアス |
⑥受容体遮断 薬
パーキンソン病患者は、アセチルコリンの量が増加しているためアセチルコリン受容体のムスカリン受容体をブロックする事によりアセチルコリンの作用を抑え、GABA神経を活性化。
パーキンソン病薬には、それぞれ特徴があり、患者さんの症状や年齢、活動度に応じ、医師が、薬の種類、服薬量、組み合わせを考えて処方します。
パーキンソン病は、脳内のドーパミンが不足して症状が起こるため、それを補うレボドパ (ドーパミン補充薬）、ドーパミン受容体刺激薬のドーパミンアゴニストが治療薬の中心となります。
薬物治療を受けるときには、副作用を怖がり過ぎず処方した通りにきちんと飲むことが大切です。薬の急な中止をすることは避けてください。
| 遮断させる 受容体 |
解説 |
| ムスカリン 受容体 ブロック |
アセチルコリンの介在ニューロン 作用を抑え、ドーパミンD2受容体 刺激薬と同じようにドーパミン低下 による運動障害を改善します。 ムスカリン受容体阻害薬の投与 により、記憶、実行機能の一部が 比較的短期間で障害される事が あります。その場合には投与中止。 不随運動の振戦に効果。 |
| 遮断させる 受容体 |
薬物名 | 商品名 |
| ムスカリン 受容体 ブロック |
トリへキシフェニジル | アーテン |
| プロメタジン | ピレチア | |
| ビぺリデン | アキネトン | |
| プロフェナミン | パーキン | |
| メキセン | コリンホール |
パーキンソン病薬には、それぞれ特徴があり、患者さんの症状や年齢、活動度に応じ、医師が、薬の種類、服薬量、組み合わせを考えて処方します。
パーキンソン病は、脳内のドーパミンが不足して症状が起こるため、それを補うレボドパ (ドーパミン補充薬）、ドーパミン受容体刺激薬のドーパミンアゴニストが治療薬の中心となります。
薬物治療を受けるときには、副作用を怖がり過ぎず処方した通りにきちんと飲むことが大切です。薬の急な中止をすることは避けてください。
⑦代表的な抗パーキンソン病薬 リスト
ドーパミン補充 薬
酵素阻害・レボドパ作用 増強 薬
レボドパ作用 延長 薬
レボドパ + カルピドパ + エンダカポ配合薬
受容体 刺激（アゴニスト＝作動）薬
受容体 遮断（アンタゴニスト＝拮抗）薬
すくみ足に有効 薬
| 薬物名 | 商品名 | ・作用 ・主な副作用 |
| レボドパ | ドパゾール | 作用 ドーパミン補充。 副作用 起立性低血圧。 |
| ドパストン |
| 薬物名 | 商品名 | ・作用 ・主な副作用 |
| カルビドパ | シネット | 作用 レボドパ作用 増強。 急性期 副作用 悪心。 長期服用での 副作用 幻覚、妄想 Wearing-Off、 不随意運動、 突発性睡眠 など |
| ネオド パストン |
||
| メネシット | ||
| レプリン トン |
||
| ベンセラジド | イーシー ドパール |
|
| ネオド パゾール |
||
| マドパー | ||
| セレギリン | エフピー | 作用 レボドパ作用 増強 副作用 食欲不振、幻覚、 不随意運動、など |
| ゾニサミド | トレリーフ | 作用 ド-パミン量放出 増加 副作用 眠気、 食欲不振、など |
| エクセ グラン |
| 薬物名 | 商品名 | ・作用 ・主な副作用 |
| エンダカポン | コムタン | 作用 レボドパ作用 延長 副作用 不随意運動、傾眠、 ジストニア、幻覚、 横紋融解症、便秘、 不眠、肝機能障害、 便秘、悪性症候群、 など |
| 薬物名 | 商品名 | ・作用 ・主な副作用 |
| レボドパ + カルピドパ + エンダカポ |
スタレポ | 作用 ドーパミン補充、 レボドパ作用 増強、 レボドパ作用 延長. 副作用 不随意運動、幻覚、 吐き気、傾眠、便秘、 など |
| アマンタ ジン |
シンメトレル | 作用 ド-パミン放出 促進 副作用 筋肉のこわばり 意識障害、など 投与中止により 悪性症候群の可能性。 |
| タリペキ ソール |
ドミン | 作用 受容体作用 増強。 急性期 副作用 強い悪心。 長期服用での副作用 幻覚、妄想、 眠気、悪性症候群、 突発性睡眠など |
| プラミ ペキソール |
ピーシ フロール |
|
| ミラペックス | ||
| ミラペックスLA （徐放剤） |
||
| ロピニ ロール |
レキップ | |
| レキップCR （徐放剤） |
||
| ロチゴチン | ニュープロ パッチ （貼り薬） |
作用 受容体作用 増強。 急性期 副作用 強い悪心。 長期服用での副作用 幻覚、妄想、 眠気、悪性症候群など |
| アポ モルヒネ |
アポカイン （皮下注射） |
|
| カベル ゴリン |
カバサ－ル | 作用 受容体作用 増強。 急性期 副作用 強い悪心。 長期服用での副作用 心臓弁膜症、 間質性肺炎、 幻覚、妄想、 眠気、悪性症候群など |
| ペルコリド | ペル マックス |
|
| ブロモク リプチン |
パーロデル |
| イストラ デフィリン |
ノウリアスト | 作用 アデノシンA2A 受容体を阻害し 神経シグナル 伝達を正常化。 副作用 便秘、幻視、 幻覚、 など |
| トリへキシ フェニジル |
ア－テン | 作用 アセチルコリン 作用 低減 副作用 幻覚、妄想、 など |
| ビぺリデン | アキネトン | |
| ピロヘプチン | トリモール | |
| プロフェナミン | パーキン | |
| プロメタジン | ピレチア | |
| メキセン | コリンホール |
| ドロキシドパ | ドプス | 作用 ノルアドレナリン増強 副作用 頭痛、のどの痛み、 など |
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