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パーキンソン病 介護・症状日誌

Fushimi-ku Kyoto city

中枢・末梢神経系 用語解説集Central Nerve system glossary


神経系の用語解説集

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神経系は、構造のうえから脳・脊髄・末梢神経に分けられています。脳と脊髄を中枢神経系といい、末梢神経から送られてくる情報を受け、それに応じて指令を発するコントロールシステムの役割を果たしています。よく耳にするの用語をカテゴリー別に、あいうえお順にリストで解説。(詳細は、下線部分をクリック) 

Page Contents

    ・中枢神経系    ・末梢神経系

    ・末梢神経図(交感神経・副交感神経)

    
    そのほか用語解説
     ・神経伝達物質の用語解説集  ・神経細胞・受容体の用語解説集  

     ・アミノ酸タンパク質酵素の解説集   ・パーキンソン病(症状くすり)の用語解説




中枢神経系の解説集


  あ行  か行  さ行  た行  な行  は行  ま行  や行  ら行  わ行



中枢神経系

あ行

英語 日本語  解説
Acetylcholine
nerve
アセチルコリン
神経系
アセチルコリンの合成
アセチルコリン(ACh)は、コリンとアセチルから、
コリンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT)の作用で
作られ、コリンエステラーゼ(AchE)の作用で、コリン
と酢酸に分解される。自己受容体を持たないが蓄積性
はない。

アセチルコリンの作用
アセチルコリンは、運動神経の神経終末、
交感神経と副交感神経の神経節、副交感神経
(迷走神経)の神経終末、交感神経(汗腺のみ)の
神経終末における伝達物質として機能しています。
アセチルコリンの神経核
 位置  起点  投射
前脳基底部 中隔核 海馬へ投射。
海馬の記憶固定に深く関与している。
細胞脱落によりアルツハイマー病の原因と成る。
前脳基底部 ブローカ対角帯核
前脳基底部 ブローカ対角水平亜核 嗅結節へ投射。
前脳基底部 マイネルト基底核 大脳皮質へ投射。
(ノルアドレナリンとグルタメートにより
 増強される)
記憶や覚醒、認知、思考に非常に重要な役割を担う。
細胞脱落によりアルツハイマー病の原因と成る。
橋(脳幹)  橋脚被蓋核 背側路(視床へ行き上行網様体賦活系)と腹側路
(マイネルト基底核へ行き皮質賦活)の2通りの
経路。
背側路は、視床非特殊核を介して大脳皮質を覚醒
させる経路。
腹側路は、視床下部の内側前脳束を経由して、
マイネルト基底核に投射する。
背側外側被蓋核
 ー 内側手綱核 脚間核へ(機能不明)。
 ー 二丘体傍核  上丘へ(機能不明)。
英語 日本語  解説
 Adrenaline
nerve
アドレナリン
神経系
 
アドレナリンの合成
アドレナリンは副腎髄質にてノルアドレナリンから
N-メチルトランスフェラーゼによって合成される。
外部ストレスにより刺激を受けた視床下部室傍核ニューロンが
交感神経を賦活化し、交感神経終末からノルアドレナリンの
分泌を促進する。
交感神経から分泌されたノルアドレナリンが副腎髄質からの
アドレナリン分泌を促す。
(副腎髄質からはAd:NAd=8:2程度の割合で分泌される)

神経核
ノルアドレナリン神経として副腎へ投射して、ノルアドレナリン
の刺激で副腎からのアドレナリンが分泌される。
アドレナリンを分泌する副腎は腎臓の隣にあるため、中枢には
存在していない。一方、ノルアドレナリンを分泌する青斑核を
中心とした神経核は全て中枢に存在。

アドレナリンの作用
ノルアドレナリンとアドレナリンに共通する作用としては、交感
神経の受容体であるα、β受容体を刺激して血管を収縮させたり、
心悸亢進させたりすることである。

アドレナリンは、β2を刺激を介してグリコーゲン分解 → 血糖
上昇作用がある。

ノルアドレナリンは、αやβ受容体を介して血管収縮や気管支収縮
といった作用を示すだけでなく、脳内でセロトニンを抑制する
縫線核へ投射したり、
マイネルト基底核に投射してアセチルコリンによる大脳皮質の
賦活作用を増強したりと、神経伝達物質として機能する。
アドレナリンの神経核
 位置 起点  作用
延髄   下オリーブ核・外側網様体の間 副腎髄質からのアドレナリン分泌作用。
孤束核
背側縫線核


中枢神経系

さ行

英語 日本語  解説
Serotonin
nerve
セロトニン
神経系
セロトニンの産生・排出
トリプトファンからトリプトファン水酸化酵素により、
5-水酸化トリプトファン(5-HTP)へ、
5-水酸化トリプトファン脱炭酸酵素によりセロトニンを産生。
神経終末から分泌されたセロトニンは、神経終末のセロトニン
トランスポーターから再吸収され、残り約90%以上は,モノ
アミン酸化酵素A(MAO-A)により速やかに分解されて、
5-水酸化インドール酢酸(5-HIAA))へと代謝され、尿から
排泄される。

脳内で水酸化酵素を持つのは、縫線核群の5HT神経か松果体
のメラトニン産生細胞だけ。

セロトニンの分布
消化管粘膜(腸クロム親和性細胞)に約90%、血小板に
約8%、中枢神経系に約2%。

セロトニンの分泌・抑制要因
セロトニンの分泌亢進因子は、歩行、咀嚼、呼吸のリズム運動
と太陽光である。
光は網膜から縫線核へ直接の軸索投射で、5HT神経を賦活
する。
抑制要因は、慢性ストレス。ストレスによって活性化される
神経である室傍核
CRH神経が縫線核に投射していて、5-HT神経の活動を抑制
する。
(一過性の覚醒・ストレス刺激に対しては影響されない)
 セロトニンの作用(セロトニン受容体は、14種類あり、作用は多種多様)
 受容体 活性  遮断 受容体 活性  遮断
5HT ・抗重力
 筋増強
・運動失調
 改善
 ー 5HT1A ・抗うつ
・記憶改善
・体温低下
・REM
 睡眠発現 
5HT1B ・片頭痛
 改善
・食欲抑制
ー  5HT1D ・片頭痛改善  ー
5HT1F ・片頭痛
 改善
ー   ー ー 
5HT2  ・筋緊張
 維持
 (無呼吸
  抑制)
 ー 5HT2A ・衝動攻撃
 行動抑制
・幻覚・妄想
 の抑制
・片頭痛改善
・血小板の
 凝集
・入眠
・鎮静
5HT2B  ・食欲抑制 ・食欲増進 5HT2C ・食欲抑制 ・入眠
・食欲増進
5HT3 ・記憶の
 増強
・腹痛、
 嘔吐
 を抑制
5HT4 ・記憶改善
・消化運動
 促進
 ー
5HT6 ・学習効率
 悪化
ー  5HT7 ・片頭痛改善 ー 
5-HT1B  ・REM睡眠の発現に関与  5-HT2A  ・REM睡眠の発現に関与 
5-HT2C  ・REM睡眠の発現に関与  5-HT6  ・REM睡眠の発現に関与 
5-HT7  ・REM睡眠の発現に関与  H1  ・食欲抑制  ー
セロトニンの神経核
 位置 起点  投射
 延髄   淡蒼縫線核 延髄縫線核群として、脊髄前角運動細胞へ
(抗重力筋の増強)、
脊髄中間外側核の交感神経節前細胞へ
(交感神経興奮)。
不確縫線核
大縫線核  脊髄後角へ。(下行性抑制による鎮痛)
橋(脳幹)  舌下神経前位核の背側  ー
橋縫線核
正中縫線核  海馬に投射→記憶情報処理。
背側縫線核 上行性に投射、大脳皮質(覚醒)、側坐核
(衝動的行動)、前脳基底部(覚醒)、
視床下部核群(睡眠、体温調節、摂食、
内分泌)に投射。 
 中脳 線状核  ー


中枢神経系

た行

英語 日本語  解説
Dopamin
nerve
ドーパミン
神経系
ドーパミンの合成
チロシン(アミノ酸)からチロシン水酸化酵素によってレボトパ
(L-Dopa)、ドーパ脱炭酸酵素によってドーパミンに合成される。

ドーパミンは、酸化還元酵素によりノルアドレナリンへ合成され、
基転移酵素によりアドレナリンに合成される。また、
ノルアドレナリンは、カテコール-O-メチル転移酵素(COMT)に
よってノルメタネフリンへ代謝され、モノアミン酸化酵素(MAO)
によって、3-メトキシ-4水酸化
フェニールグリコール(MHPG)へと分解され代謝される。
ドーパミンの神経核 (黒質・緻密部→線条体経路と腹側被蓋野からの辺縁系、皮質経路が重要。
 位置 起点  投射
中脳   赤核後核 辺縁系へ投射。
黒質緻密部 線条体へ投射。
線条体へのドーパミン量が低下する事によりアセチルコリン
神経の活性化によりGABA神経の興奮 → 視床下核の興奮 →
視床の抑制で錐体外路障害を生じるのがパーキンソン病。
腹側被蓋野 辺縁系へ投射する中脳辺縁系路と前頭葉へ投射する中脳皮質路が
ある。
統合失調症の陽性症状、陰性症状に関連した部位。
中脳辺縁系路は扁桃体の興奮(情動)により活性化。
(ドーパミン上昇により統合失調症の陽性症状が出現)
中脳皮質路はストレスや不安等負の要因で活性化。
(ドーパミン低下により統合失調症の陰性症状が出現)
間脳    間脳後部 視床下部へ投射。レストレスレッグス症候群の関連部位
弓状核 下垂体ホルモンの分泌に制御する。この系の抑制はプロラクチン
の分泌を促進する
(D2ブロッカーの高プロラクチン血症の原因部位)。
不確帯 視床下部へ投射。
嗅球  ー


中枢神経系

な行

英語 日本語  解説
Noradrenaline
nerve
ノルアドレナリン
神経系
ノルアドレナリンの合成
ドーパミンより酸化還元酵素によりノルアドレナリンへ
合成される。

伝達
外側被蓋NAd神経系は中心被蓋束 (腹側NAd束) を
介して上行し、視床、視床下部、前脳基底部(主として
マイネルト基底核)などへ投射する。

青斑核NAd神経は、背側被蓋 (NAd) 束を上行し、
内側前脳束を介して、視床、視床下部、中隔、海馬、
扁桃体などに軸索側枝を投射。
また、大脳皮質の全域に神経終末を投射する。
さらに、小脳や脊髄にも投射する。

ノルアドレナリンの作用
ストレス反応により活性化され、視床下部室傍核を
中心としコルチゾールの分泌し交感神経の活性化が
起こる。

・前脳基底部へ投射し、アセチルコリン分泌を介して
 覚醒反応に 関わる。
・扁桃体への投射は不安や注意など情動的情報を記憶
 付加し、情動回路として前頭前野へ投射、不安・
 恐怖・パニック等の 行動を引き起こす。
ノルアドレナリンの神経核
 位置 起点  投射
延髄   外側網様核の周辺 外側被蓋NAd神経系:中心被蓋束を上行し、視床下部
(室傍核)、前脳基底部へ投射。
(その75%が視床下部へ投射) 
孤束核の周辺
下オリーブ核の背側 外側被蓋NAd神経系:中心被蓋束を上行し、
前脳基底部へ投射。
橋(脳幹)  上小脳脚の周辺 青斑核NAd神経系:内側前脳束を通り、視床・
視床下部等へ投射。
上オリーブ核の周辺 外側被蓋NAd神経系。
青斑核 青斑核NAd神経系:内側前脳束を通り、大脳皮質、
海馬、扁桃体、前脳基底部、脊髄(下行性抑制)等へ
投射。
網様体の外側部 外側被蓋NAd神経系。




末梢神経系

末梢神経系の解説集


  あ行  か行  さ行  た行  な行  は行  ま行  や行  ら行  わ行



末梢神経系

あ行

英語 日本語  解説
Auerbach's
plexus
アウエルバッハ神経叢 アウエルバッハ神経叢(アウエルバッハしんけいそう)は、
腸管神経系の一部。消化管の縦走筋層と輪走筋層との間に
位置し、ふたつの筋層に運動刺激、粘膜に分泌刺激を及ぼ
します。

アウエルバッハ神経叢は交感神経線維と副交感神経線維の両方を有し、
この神経叢は食道、胃、小腸と大腸の筋肉内にみられます。

筋層間神経叢(きんそうかんしんけいそう)は、副交感神経
線維のみ有し消化管の主要な支配神経で、消化管の運動性を
調節する主要な支配神経。

パーキンソン病患者では、腸管におけるアウエルバッハ
神経叢の変性も初期から認められている。


末梢神経系

か行

英語 日本語  解説
Abdomens nerve 外転神経  外転神経(がいてんしんけい)は、第06脳神経と呼ばれる。
橋から出て外側直筋を支配する。
外側直筋が収縮すると眼球は外側を見るように動く。
外転神経は外側直筋を収縮させ、眼球を外側に向かって水平に
動かす(これを眼球の外転という)。眼球の運動に関わる神経
は、ほかに動眼神経、滑車神経がある。
Trochlear nerve  滑車神経 滑車神経(かっしゃしんけい)は、第04脳神経とも呼ばる。
上斜筋の運動を行う。上斜筋は目を外方(耳側)や下向きに
動かす。
滑車神経核からでた神経線維は中脳で交差し、下丘の下から
脳幹背側を出て、その後中脳の周りを、小脳テント内側縁に
沿って前方へ向かう。
海綿静脈洞外側壁内では動眼神経の下、三叉神経第1枝
(眼神経)の上を走行する。最後は上眼窩裂を通り、眼窩内
へ入る。
Facial nerve  顔面神経 顔面神経(がんめんしんけい)は,第07脳神経とも呼ばれる。
運動神経線維であり、顔面表情筋、広頸筋、頬筋、アブミ骨筋、
顎二腹筋後腹などを支配する。この神経線維の細胞体は橋尾側
にある。
顔面に分布し主として表情筋の運動を支配。この神経と内耳
神経の間に中間神経と呼ばれる神経がある。
Olfactory nerve 嗅神経 嗅神経(きゅうしんけい)は、最も頭側から分岐していること
より第01脳神経とも呼ばれる。嗅覚を司っており、運動機能を
持たない純知覚性の脳神経である。
鼻腔の天蓋の鼻粘膜嗅部には嗅細胞の受容体が存在している。
嗅細胞の集まりは嗅糸(きゅうし)と呼ばれ、嗅糸は篩骨篩板
を通って嗅球(きゅうきゅう)へと入る。
嗅球から嗅索を通じ背側へと走行した後内・外側嗅条へと分か
れて嗅覚中枢へと達する。
嗅神経と視神経は脳幹から分岐していない脳神経である。


末梢神経系

さ行

英語 日本語  解説
Trigeminal nerve 三叉神経 三叉神経(さんさしんけい)は、第05脳神経とも呼ばれる。
眼神経、上顎神経、下顎神経の三神経に分かれ体性運動性
と知覚性の混合神経であり、脳神経の中で最大の神経である。

橋の外側にある
三叉神経主知覚核:識別知覚(触圧覚)、
三叉神経脊髄路核:主情知覚(温痛覚)、
三叉神経中脳路核:咀嚼筋の筋紡錘の受容器および圧覚から
でて、知覚根を作り、側頭骨錐体部の三叉神経圧痕上で三叉
神経節を作り、ここを出てから運動根を作り、三叉神経節の
下側を通り、下顎神経に合流する。

眼神経:眼窩の背側に分布し、前頭部や瞼、鼻の周囲を除く、
    前頭洞などを支配する。三叉神経のうち、知覚性の
    神経線維は、頭部の大部分に分布し、その皮膚感覚
    の大部分を担う。

上顎神経:上あごの全体にわたって分布し、歯茎や上唇、
     口蓋や下瞼、頬部、篩骨洞、蝶形骨洞や上顎洞
     などを支配する。

下顎神経:下あごの全体にわたって分布し、歯茎や下唇、
     外耳の一部などを支配する。
Optic nerve 視神経 視神経(ししんけい)は、第02脳神経とも呼ばれ、視覚を
司る。視神経は主に網膜から第一次視覚中枢まで伸びる
神経線維からなる。
網膜の神経節細胞から起こり、そこから伸びる軸索は
視中枢に情報を伝達する、間脳の視床の一部である外側
膝状体と、中脳にある上丘まで続く。
Pyramidal tract 錐体路 錐体路(すいたいろ)は、随意運動の指令を伝える運動神経
線維で延髄の錐体を通る経路。
概略経路は、大脳皮質 → 脳幹 → 延髄 → 脊髄側索または
前索 → 髄前角細胞→ 末梢神経 → 筋肉。

・動眼神経核、三叉神経運動核、顔面神経核の下部
 (額の筋を支配)、疑核(迷走神経の運動核)には
 両側からの線維が入る。
・外転神経核、顔面神経核の上部(額以外の顔面筋を支配
 する)、舌下神経核 には対側からの線維が入る。
・滑車神経核には同側からの線維が入る。

錐体を通過した線維の大部分は、錐体交叉と呼ばれる構造
を作って対側の脊髄側索に入る。
Extra pyramidal 錐体外路 錐体外路(すいたいがいろ)は、錐体路に属さない神経経路。
錐体外路性運動系は、随意運動が起こるとき、全身の筋を
バランスよく動かして、運動を円滑にする。たとえば
歩くとき、随意運動は足に起こっていますが、「無意識に」
腕を振ったり体幹をひねったりしてバランスをとる運動も
同時に起こっています。
このような調節は錐体外路性運動系が担う。

錐体外路性運動系の障害は、パーキンソン病で出現する
不随意運動の振戦、舞踏様運動、バリズム、アテトーゼ、
ミオクローヌスなどがあります。
ジストニアと呼ばれる姿勢の異常も錐体外路性運動系の障害
による場合が多く、厳密には不随意運動ではないが、やはり
筋収縮の制御が乱れる現象です。
錐体路障害では不随意運動が起こらないので、これは鑑別の
手がかりに。
Glossopharanger
nerve
舌咽神経 舌咽神経(ぜついんしんけい)は、第09脳神経とも呼ばれる。
知覚、運動、味覚の混合神経。脊髄上部の側面から脳幹を
出、迷走神経に近づいていく。
Hypoglossal nerve 舌下神経  舌下神経(ぜっかしんけい)は、第12脳神経とも呼ばれる。
舌の運動を司る他、頚神経わな、甲状舌骨筋、肩甲舌骨筋、
胸骨甲状筋、胸骨舌骨筋をも支配する運動神経。


末梢神経系

た行

英語 日本語  解説
Oculomotor
nerve
動眼神経 動眼神経(どうがんしんけい)は、第03脳神経とも呼ばれる。
中脳から出て、眼筋と呼ばれる筋群の大部分
(外側直筋と上斜筋以外) を支配し、眼球運動にかかわる。
瞳孔収縮や水晶体 (レンズ) の厚みの調節、上眼瞼をあげて
「目を開く」運動も行う。
眼球運動に関わる神経は、動眼神経のほかに上斜筋を支配する
滑車神経、外側直筋を支配する外転神経がある。


末梢神経系

な行

英語 日本語  解説
Vestibulocochlear
nerve
 
内耳神経 内耳神経(ないじしんけい)は、第08脳神経、前庭蝸牛神経、
聴神経(auditory nerve)とも呼ばれる。
延髄から橋にかけて広がる前庭神経核と蝸牛神経核を通り、
前庭覚(平衡覚)と聴覚を伝える。
蝸牛神経は聴覚を、前庭神経は前庭覚すなわち平衡の感覚を
伝える。
前庭神経核から脊髄に向かう経路は前庭脊髄路と呼ばれ、
錐体外路性運動系の一部として重要な役割を果たしている。
すなわち、前庭覚が大脳皮質経由ではなく直接運動神経に
伝わることで、体が傾くことなくスムーズに運動ができる。


末梢神経系

は行

英語 日本語  解説
Accessory nerve 副神経 副神経(ふくしんけい)は、第11脳神経とも呼ばれる。
大後頭孔から頭蓋を出、同側の胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配する
運動神経。


末梢神経系

ま行

英語 日本語  解説
Neuropathy 末梢神経 末梢神経(まっしょうしんけい)ニューロパージとは、脳や脊髄
から分かれた後のからだ中に分布する神経。末梢神経には、筋肉
を動かす運動神経のほか、感覚神経、自律神経の三種類がありま
す。深部感覚の末梢神経障害では、スリッパが脱げても気がつか
ないなどの症状が現われます。

運動動神経障害がおこると、筋力が低下したり筋肉が萎縮します。

感覚神経障害がおこると、しびれや痛みが現われたり、熱さ、冷た
さなどの感覚が鈍くなったり温痛覚や触覚を伝え手足の位置、運動
変化、振動などを認識する深部感覚も伝えます。

自律押経障害では、立ちくらみ、排尿障害、発汗異常、よだれが
多く出たり便秘などが現われます。自律神経は、体だのさまざま
な組織や器官のはたらきを調節します。

脳神経:脳より発する神経。
 第01脳神経 – 嗅神経、  第02脳神経 – 視神経、 
 第03脳神経 – 動眼神経、  
 第04脳神経 – 滑車神経、 第05脳神経 – 三叉神経、
 第06脳神経 – 外転神経、
 第07脳神経 – 顔面神経、 第08脳神経 – 内耳神経、
 第09脳神経 – 舌咽神経、  
 第10脳神経 – 迷走神経、 第11脳神経 – 副神経、 
 第12脳神経 – 舌下神経。

脊髄神経:脊髄より出る31の神経があります。
 Vague nerve   迷走神経  迷走神経(めいそうしんけい)は、第10脳神経とも呼ばれる。
頸部と胸部内臓、一部は腹部内臓に分布する。
迷走神経は脳神経の中で唯一腹部にまで到達する神経、迷走神経
は体で一番重要な神経であると言える。
迷走神経が多くの筋肉を支配し、発話や咽頭を開くことに
きわめて重大な役割を担っていることを示す。



神経図

末梢神経系図(交感神経・副交感神経)


中枢・末梢神経 用語解説集
交 感 神 経 節    
脊髄
分節
 神経節  神経叢・2次神経叢  支配部位( 領域 )
頸髄 上頸神経節 ー  頭部、頸動脈洞、唾液分泌
中頸神経節  ー 大動脈弓
下頸神経節
(T1)
 星状神経節
(C7-T1)
頭頚部、上肢、上胸背部
胸随 胸部交感神経節
(T1)
頭頚部、上肢、上胸背部
胸部交感神経節
(T1-T5)
 心臓神経叢 心臓、静脈洞
胸部交感神経節
(T1-T12)
腹腔神経節・叢
(L1)
上腸間膜動脈神経叢、
節横隔神経叢、
副腎神経叢、
大動脈腎動脈神経叢。
下部食道、胃、肝、膵臓、
胆嚢、小腸、大腸、腎、
副腎、脾、尿管、子宮、
卵巣
胸部交感神経節
(T10-T12)
下腸間膜動脈神経叢
(L3-4)
下腸間膜動脈神経節 子宮、卵巣、精巣、
外性器、腎、膀胱
腰随 腰部交感神経節
(L1-L5)
上下腹神経叢
(L4-L5)
直腸、腎、膀胱、子宮、
卵巣、精巣、外性器
腰部交感神経節
(L2-L5)
下下腹神経(骨盤)叢
(S1-S5)
直腸、膀胱、子宮、卵巣、
精巣、外性器

副 交 感 神 経 (交感神経節・感覚神経節)  
 神経節  働き  伝達経路
毛様体神経節  瞳孔括約筋、毛様体筋を収縮 動眼神経副核・動眼神経正中核 → 動眼神経 →
短毛様体神経 → 瞳孔括約筋。
短毛様体神経 → 毛様体筋。
翼口蓋神経節  涙腺や鼻の腺の分泌 上唾液核 → 中間神経 → 大錐体神経→
翼口蓋神経節 → 頬骨神経 → 涙腺。
翼口蓋神経節 → 後鼻枝 → 鼻腺。
耳神経節  耳下腺の分泌 下唾液核→ 舌咽神経 → 鼓室神経 → 小錐体神経 →
耳神経節 → 下顎神経→ 顔面神経 → 耳下腺。
顎下神経節  顎下腺、舌下腺の分泌 上唾液核 → 中間神経 → 鼓索神経 → 舌神経→
顎下神経節 → 顎下腺。
顎下神経節 → 舌下腺。
































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